実際、彼のほうが5つは年老いているはずなのに、そんなことは微塵にも感じさせることはない。それどころかわたしより10は下ではないのかと思わせるような言動こそ多かった。けれど、だからこそ、わたしはそんな彼に惹かれたんだと思う。地に這いつくばってこちらを睨む鋭い目は本当は甘い飴なんかじゃなくて、愛を強請っていたんじゃないの?
平気な顔をしているけれど本当は寂しかったんでしょう、辛かったんでしょう?
だけど、もうそんなわがままを素直に言えるほど子供ではないから、周りを傷つけることで気付いてほしかったんでしょう、
もうそんなことしなくてもいいよ、
わたしが愛してあげるから
わたしなりのあいしかたで



愛を強請る目